お盆休みに久しぶりに実家へ帰省した方も多いのではないでしょうか。親と一緒に食事をしたり、家の中で過ごしたり、近況を聞いたり。そんな時間の中で、ふと、「そういえば、親の通帳ってどこにあるんだろう?」「保険には入っていると言っていたけれど、どんな保険だったかな?」と気になったことはありませんか?普段は離れて暮らしていると、親がどこの銀行を利用しているのか、どんな保険に入っているのか、意外と知らないものです。親が元気なうちは、それで困ることはほとんどありません。でも、病気や入院、認知機能の低下、そして相続など、何かが起きたときには、家族が親のお金や契約について確認しなければならない場面が出てきます。そのときになって、「通帳はどこ?」「保険証券は?」「ほかに銀行口座はないの?」と探し始めるのは、思っている以上に大変です。

大切なのは「いくらあるか」より「どこにあるか」

親のお金について確認しようとすると、「いくら持っているの?」と聞かなければならないように感じるかもしれません。でも、最初から資産額まで把握する必要はありません。
☐どこの銀行を利用しているのか
☐通帳やキャッシュカードはどこにあるのか
☐どこの保険会社と契約しているのか
☐保険証券はどこに保管しているのか
☐証券会社の口座を持っているのか
☐不動産を所有しているのか
☐大切な書類をどこにまとめているのか
こうした「場所」を知っておくだけでも、大きな意味があります。いざというときに、家族が必要な情報にたどり着けるからです。

「通帳がない=口座がない」とは限りません

最近は、インターネット銀行やネット証券など、紙の通帳や書類がない金融サービスも増えています。スマートフォンやパソコンからしか確認できない口座や、オンライン上で管理している契約もあります。通帳が見つからないからといって、口座がないとは限りません。親がどんな金融機関を利用しているのか、紙だけでは分からないものもあることを知っておきましょう。デジタル上に残された写真やデータだけでなく、ネット銀行やネット証券などの金融資産も「デジタル遺産」のひとつです。以前のブログでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
👉 デジタル終活についての記事はこちら

まずは「家族のお金マップ」を作ってみる

いきなり財産の一覧表を作るのは大変です。そこで、まずは簡単に「どこに何があるのか」を一緒に整理してみましょう。
例えば、
【銀行】
○○銀行、△△信用金庫
【保険】
○○生命、△△損保
【証券】
○○証券
【不動産】
自宅、土地など
【大切な書類】
金庫、書類棚など
【デジタル】
ネット銀行、ネット証券など

詳しい金額や契約内容まで書かなくても構いません。まずは、「何かあったときに、残された人がどこを探せばいいのか分かる」という状態をつくることが大切です。

「もしものとき」は、突然やってくる

こうした整理は、相続のためだけに必要なものではありません。例えば、親が突然入院したとき。お金の管理を親自身ですることが難しくなったとき。そんな場面でも、どこに何があるのかが分かっていれば、家族の負担を減らすことができます。もちろん、親の財産すべてを家族が把握する必要はありません。本人しか分からない情報や、あえて伝えたくないこともあるでしょう。だからこそ、「これだけは伝えておきたい」というものだけでも、親が元気なうちに整理しておくことが大切です。

「親の財産」ではなく「家族の安心」のために

親のお金について確認することは、財産を詮索することではありません。大切なのは、親がこれまで築いてきたものを、必要なときにきちんと守れるようにしておくこと。そして、いざというときに家族が「何も分からない」という状況にならないことです。「通帳はここ」「保険の書類はここ」「大切なものはここにまとめてある」そんな小さな情報共有が、将来の家族の安心につながります。もし今回の帰省で、「そういえば、親の通帳や保険ってどこにあるんだろう?」と気になったなら、それは家族のこれからを考える良いきっかけかもしれません。親が元気なうちに、家族で少しずつ確認しておくこと。それが、いざというときの「どうしよう」を減らすことにつながります。

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